来週から開催される「第5回 陶美展」に、茨城交通賞・優秀賞をいただいた作品
「IKIBUKI」も展示されます。
冷え込み厳しい時期ですが、どうぞご高覧ください。
2018年 1/17(水) ~ 1/23(火)
10:30 ~ 19:30 (最終日は16:00まで)
日本橋高島屋6階美術画廊
〔列品解説〕1/20(土) 14:00 ~
解説:酒井博司(陶芸家・審査委員)
この作品から、
植物の 種から発芽し、しなやかに、強く伸びようとする、
そんな生命感を感じていただけたらと思います。
タイトルの ―IKIBUKI―
漢字で書くと「いぶき」と読む言葉があります。
それよりもさらに深く、
「芽吹き」そして「逞しく生きていく」という意味を込めたいと、敢えてローマ字にし、
「生きる、吹く」を体言止めにして、言葉を造ってみました。
またここ15年程試行錯誤してきた、
無彩色の世界の中での生命感。
これを表現するために、
今回は、いつもとは異なる試みをしてみました。
黒いやきものは、そのままでは、硬い、冷たいイメージになります。
いつものように、針でたたけば、
全体がスエードのような柔らかい表情に焼き上がります。
さらに「種」に施した細いうねりのあるライン。
その白との対比と相まって、
息をしながら上へ上へと伸びようとする雰囲気になりました。
解説を書いてくださった審査員の先生からも
「やきものなのにどことなく柔らかくも暖かい雰囲気」
「全体が呼吸しているかのような生命力を感じさせる作品」
との評価をいただきました。
皆様にも感じていただければ嬉しいです。
(2018.1.12)